調べてみたけど難しそうな用語ばかり…プログラマーじゃないしなぁ…
生成AI関連のSNSアカウントフォローしてるけど正直何言ってるのかよく分かってない
生成AIは「用語が難しくてよく分からない」と感じる人も多いのではないでしょうか。
それもそのはず「開発視点の用語」と「使う人視点の用語」が混ざっていることが多く、これが初心者の理解を妨げます。
調べるとVAEとかGANとか出てきますが、普段使いでは間違いなく使わない用語です…
本稿ではAI関連資格を持ち、約3年間毎日AIを使い続けてきた筆者が「最低限知っておくべき用語」に絞って解説していきます。
この記事を読み終える頃には、きっと人よりAIに詳しくなっていますよ!
- たまに使ってはいるけど中身のことは全くわからない
- そもそも生成AIなんて使ったことがない
- 開発者ではない
生成AIを使う前に知っておきたい用語

本章で紹介するのはAI関連でちょっと知識を身につけようとすると、避けては通れない用語です。
「実用的」というよりは、前提知識として知っておくべきものとして押さえておきましょう。
AI / 生成AI
言わずとしれたAI=人工知能ですが、生成AIはその中でも文章や画像を新しく作る(生成する)ことができるAIです。
最初は文章を生成するAIがメインでしたが、画像や音楽、動画にプログラミングなど裾野を広げています。
POINT
- AIは人工知能全般を指す
- その中でも生成AIは文章や画像を作るAI
- 最新の自動運転AIなども生成AIの技術が活用されている
じつはAIは1950年頃から何度もブームと衰退を繰り返しており、現在の生成AIブームは第4次AIブームとよばれています。
今回はNVIDIAやChatGPTの技術力に端を発し、2022年頃からAIブームが再燃しました
LLM(ラージランゲージモデル)
ラージ……なんだって?もう難しそうだけど
世界中にある膨大(ラージ)なテキストを詰め込んでお勉強させた頭脳の部分をLLMとよんでいます。
みなさんが普段目にする「ChatGPT」などは「GPT」という頭脳を積んだボディの部分です。
ここすごく重要です…!GPT(LLM)は頭脳、ChatGPTはボディ。それぞれ分けて考えましょう
- GPT(ジーピーティー):OpenAI社が開発。汎用性に強み
- Gemini(ジェミニ):Google社が開発。情報処理に強み
- Claude(クロード):Anthropic社が開発。文章生成に強み
他にもLLMは存在しますが、この3つを押さえておけばまず大丈夫です。
世の中に数多(あまた)あるAIサービスですが、大体がこれらの頭脳を積んでいるということを覚えておきましょう。
最近はmeta社が開発したLlama(ラマ)がXのGrokで使われたりと勢力を広げています
ローカルAI / クラウドAI
あまり聞き馴染みのない言葉かもしれませんが、今どんどん注力されているのが前者ローカルAIです。
なぜこれをピックアップしたかというと、今後パソコンを買う際などに大きく関わってくるからです。
POINT
- クラウドAI:企業のパワーを遠くから借りて動かすAI → ChatGPTなど
- ローカルAI:自分のPCやスマホのパワーで動かすAI → Apple Intelligence, Copilot+など
企業のパワーも有限ですので、前者のクラウドAIは制限や課金という名目で一人当たりの利用に上限を設けます。
ひとりが甚大な利用を行うと他のユーザーのスペースを圧迫してしまうので制限するイメージです
それに対し家電量販店に行って「AIに強いパソコン!」なんてPOPを見かけたら、基本的にはローカルAIを指します。
ローカルAIはパソコンの中に常駐しており、ネット環境がなくても動作するのでセキュリティ面などでも強みがあります。
ローカルAIは企業のパワーを借りないので無料ですが、その分パソコンやスマホのパワーが必要です
生成AIを使い始めたら知っておきたい用語

前章はAIに関する「一般常識」の部分について解説させて頂きました。
本章では生成AIを「使う」上で非常に重要な用語についてお伝えしていきます。
プロンプト
一度でも生成AIに打ち込んだことがある方はわかるかもしれませんが、あのボックスに入力する文章=指示文をプロンプトとよんでいます。

POINT
- プロンプト=指示文
- 生成AIを使いこなせるかどうか、9割ほどはプロンプト次第
これに派生してプロンプトエンジニアリングなんて一見難しそうな言葉が出てくることもあります。
これは意訳すれば「指示文作り」、ひいては生成AIが力を引き出せるような指示文の作り方という意味です。
ハルシネーション
ハルシネーションとは直訳で「幻覚」、AIが間違った情報を作る現象です。
AIはあたかも人間のように会話しますが、確率論的に回答しているに過ぎないことが根本の原因です。
「プードルの毛色」を特定するまで
- 1.生成AIの中に詰め込まれた膨大なデータを探しにいく
- 2.「プードル」という単語の近くで確率的によく出てくる色を特定
- 3.「プードル」特有の色の呼称(アプリコット、クリームなど)も特定
- 4.誤っているであろう色を確率的に排除(ブルー、グリーンなど)
- 5.人間が読みやすい口調に当てはめて回答
最新の情報にアップデートされていないタイミングや、専門性が高く情報が少ない場合などは頻繁に確率を誤ります。
『…ってAIが言ってた』というのは最近日常でもよく聞きますが、当然確率論でしかなく過信は禁物です。
必ず自分でも調べるクセを持ちましょう。
ハルシネーションは各社優先度高く対策していますが、仕組み上ゼロにするのは極めて困難です…
パーソナライズ
生成AIが普及し始めた当時は、基本的にはAIとはその場限りの関係性がほとんどでした。
多少のメモリ保存機能はありましたが、新しくチャットを始めるたびに「はじめまして」に戻るイメージです。
一方で最近のAIは個性(パーソナリティ)に合わせて、AIの反応を調整できるようになっています(=パーソナライズ)。
- パーソナライズ=個別最適化
- 自分に最適な反応をしてくれるAIに調整できる
- 口調や方言、性格や熱量まで簡単に設定できる
調整しなくても過去の会話から学習する仕様にはなっていますが(オフにもできます)、以下のような細かい設定も可能です。

使いこなせると、より生成AIに親しみが湧くようになるはず!
ビジネスで生成AIを使うなら知っておきたい用語

次にご紹介するのは、ややビジネス寄りの生成AI用語です。
皆さんのお勤め先が今後「うちもそろそろ生成AI導入するか…」なんて方向に向かったときにもきっと役に立つ用語です。
トークン数
トークン数というのは、文字数(カウント)のようなものです。
正確にいえば文字数ではなく分節で区切って考えられており、「I / am / a / machine.」→4トークンのような考え方です。
わかりやすく英語の例を出しましたが、一般的に日本語のほうがトークン数を多めに消費します
POINT
- AIは文字数ではなくトークン数でカウントしている
- 一定時間内にトークン数上限に達すると使用制限がかかる
なぜトークン数が重要かというと、クラウドAIの項目でも説明した通り生成AIの使用量に上限があるからです。
サービスやプランによって異なりますが、「◯時間の間に◯万トークン使うと◯時まで使用制限」のような決まりがほぼ必ずあるので、覚えておくといいでしょう。
API
ちまたには「英会話AI」や「文字起こしAI」など数えればキリがないほど沢山のAIがあります。
これらは基本的にゼロからAIを作っている訳ではなく、APIという伝達役を通じて頭脳(LLM)を間借りして作成されます。
GPT並の頭脳を0から開発&維持しだしたらとてつもない額になります…
GPTを積んだサービス例
- Speak:GPTを導入したAI英会話学習サービス
当然ただ積むだけなら「直接ChatGPT使えばいいじゃん」って話になりますよね。
そこで各社のエンジニアの方々が、皆さんに見やすいように見た目や使い心地を整えてサービスとして届けられます。

カスタムAI
カスタムAIはChatGPTやGeminiに2024年頃から順次搭載された、お手軽に自分専用のAIを作るツールのこと。
例えば毎度決まった形式の表を出してほしいけど一々指示するのが面倒…そんなときにもカスタムAIの出番です。
人に自分のオリジナルAIを共有したり、逆に使わせてもらったりも可能です
POINT
- ChatGPTのカスタムAIツールは → GPTs(ジーピーティーズ)
- GeminiのカスタムAIツールは → Gem(ジェム)
自分でAIを作る…?なんか難しそうだな……
と、思うかもしれませんが日本語で自由記述するだけで極簡単に完成する手軽さがカスタムAIの売りです。
ただし人が作ったものを利用する分には無料ですが、自分が作る場合は有料プラン加入が必要です

生成AIの今後(未来)を語る上で欠かせない用語

本章では少し「今後のAI」についての用語について触れさせていただきます。
この3つの用語を知っているだけで、本屋で平積みされている本の表紙を見て興味が湧くようになるかもしれません。
シンギュラリティ
書店なんかに行くと、1年に何回かは見かけるかもしれないこの用語。
シンギュラリティ(技術的特異点)とは、「AIが人間の知能を超える瞬間」を指します。
昨今のAIの進化を見ていると、あながちあり得ない話でもない気がしてきます
POINT
- 複数の学者が2030-2045年頃に訪れると唱えている
- そもそも訪れないとする学者もいる
- どのような変革が及ぼされるのかは未知数
『AIが人間を滅ぼすかも…』のような話だけではなく、現実的に雇用などには大きな変動を及ぼしかねません。
ネガティブ面だけでなく人間では実現不可能だったアイディアの実現など、価値観を覆す瞬間になるかも…ということで注目が集まっています。
「フェルミのパラドックス」とAIの関係なんかも、調べてみると面白いかもしれません
ANI / AGI
一見するとChatGPTやGeminiは、万能AIのように見えるかもしれません。
実際ChatGPTは画像生成も文章生成もできます。
しかし画像の品質だけを見ると画像生成に特化したAIの方が高い性能を出すのが一般的です。
何かに特化すると何かが犠牲になってしまう…こうした「トレードオフ」の打破が課題です
このように特定の分野に特化して高い性能を発揮するAIは、ANI=アーティフィシャル・ナロー(狭い)・インテリジェンスと呼ばれます。
POINT
- ANI:特定の分野にだけ強いAI ← 今のAIはこちら
- AGI:全分野に対応できる万能AI
一方で映画やアニメ、ゲームに出てくるような万能型のAIをAGI=アーティフィシャル・ジェネラル(汎用的な)・インテリジェンスとよびます。
目指すはAGIの開発!…ですが、現実的にはまだしばらくかかりそうです
AIエージェント
AIエージェントはAIの未来の姿、自律的に動いてくれるAIを指します。
といっても、2025年頃からAIエージェント型の運用はすでにスタートしています。
AIエージェントの自律的な判断経路
- 宿泊施設の予約を頼む
- AI (AホテルとBホテルが空いてる → Aの方がユーザーに向いていそう)
- AI「どっちも空いてるよ、Aの方が君の趣味に合いそうだけど予約する?」
自律的に動くって言うと、そろそろドラえもんとかに近づくってことか?
どんなに高性能でも今のAIは基本的に「ユーザーが何か言うまで待機」しています。
一方ドラえもんはのび太が昼寝していても「またダラダラして!宿題はどうしたんだ!」と勝手に怒り出しますよね。
今のAIは確率論で機械的に応答しますが、感情のようなものを身につければそれはもうドラえもん同等になるのでしょう。
生成AIの普段使いで初心者が覚えなくていい用語

実際には、知っていても普段使いする上では「物知りだね」で終わってしまうような用語も多々あります。
本章ではこうした「別に知らなくてもいい用語」についても念のため軽く触れておきます。
生成AIのしくみ系の用語
- ニューラルネットワーク:人間の脳を模した仕組み。AIの土台
- ディープラーニング:ニューラルネットワークを何層にも重ねたもの
- ファインチューニング:AIを特定の専門家に育て上げる作業
ニューラルネットワークは、人間の脳にある神経細胞(ニューロン)のつながりを数式で再現したモデルです。
神経細胞同士をつなぐシナプス構造を数式に見立て、weight(重み)を加算していくことで……
あーダメだ……ちょっと静かにして
生物学や生理学でもかじっていれば多少は理解が捗りますが、基本的には非常に難解です。
資格を取るか仕事にでもしないかぎり、知っていようといまいと生成AIの普段づかいには何の影響もありません。
「AIは人間の脳を模している」、話半分程度に頭の片隅にでも入れておけば十分です。
各国の生成AI
米国のイメージが強いAIですが、日本をはじめとして各国もこぞって研究開発を進めています。
これらはニュースなどで取り上げられた際に一般常識として知っておいて損はありません。
POINT
- SakanaAI …日本発。現在研究開発が進められている
- Deepseek …中国発。圧倒的低コストでの開発が話題になった
DeepSeekは端的にいえば「高性能なのにメチャクチャ安く作れた頭脳」という、中国の粋を集めたようなLLMです。
この頭脳を載せているAI関連サービスは「格安」の名のもとに皆様に届けられます。
SakanaAIは?名前は聞いたことあるけどよくわからない企業って印象もあるけど…
SakanaAIはネームバリューの割に何をやっているのかよくわからない企業として、しばしば槍玉に挙げられます。
というのもChatGPTの様に一般公開される訳ではなく、「LLM=頭脳の設計図作り」を担っているので影の立役者のような存在だからです。
SakanaAIは3メガバンクをはじめ、名だたる大企業が巨額の出資を行っていることでも脚光を浴びがちです
生成AI用語まとめ

- 生成AI:コンテンツを作るAI
- LLM:生成AIの脳みそ
- ローカル / クラウドAI:AIを自前で動かすか、力を借りて動かすか
- プロンプト:AIに指示する文
- ハルシネーション:AIの嘘。知ったかぶり
- パーソナライズ:AIを個性に合わせて最適化
- トークン数:AIの文字数のカウントの仕方
- API:各種AIサービスがLLMをつなぐパイプ
- カスタムAI:自分オリジナルのAI
- シンギュラリティ:AIが人間を超える瞬間
- ANI / AGI:弱いAIと強いAI
- AIエージェント:自律的に動くAI
今回は12個の用語に絞って解説させて頂きました。
AIに関してはどんどん新しい用語も生まれていますが、必要な用語はそう多くはありません。
あなたが開発側なら話は別ですが、ただ便利に使いたいだけなら余計な知識は取捨選択していきましょう。
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